クセ玉として人気のThambar です。通常f2.2と刻印があるべきところが、この個体はf2の刻印になっており、おそらく刻印エラーがあったのではないかと思われます。鏡胴の解放値は、f2.2で他の個体同様です。 刻印箇所をルーペで見ても、色が抜け落ちたり、上から塗り重ねたものではないようで、元々刻印がなかったように見受けます。 オンリーワンな個性ある個体だと思います。 レンズの状態としては、年代なりの曇りはありますが、発色に支障をきたすほどのものではないように感じます。またバルサム切れもないと見受けます。 絞りバネの油染みや錆もなく、綺麗です。鏡胴も錆や大きなあたりは見受けられません。若干ヘリコイドが重いと感じます。 Mマウントでの距離計の連動は手持ちのM2で確認しておりますが、LMマウントアダプターは付きませんので、ご注意ください。 写りは、タンバールにしかないオリジナルなもので、滲みによるみずみずしさが、人や情景を、現実以上にエモーショナルに切り取ります。心象風景のような世界観の絵は、このレンズにしかないオンリーワンな魅力だと感じます。 刻印が間違っている珍品であり、こうしたものは時にマニアの間で珍重され、値が上がることも多いのですが、僕はこのエラーがどの程度の価値を生むかについては推測できないので、求める方のところに売りに出したいと思います。 商品概要 Thambar 90mm f2.2 シリアルナンバー　311383 製造年　1936 製造地　ドイツ 商品内容 レンズ本体 リアキャップ ライカ製レンズケース